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藤原 比呂*; 戸田 裕之*; 海老原 健一; 小林 正和*; 眞山 剛*; 平山 恭介*; 清水 一行*; 竹内 晃久*; 上椙 真之*
International Journal of Plasticity, 174, p.103897_1 - 103897_22, 2024/03
被引用回数:0高強度化したアルミ合金において水素脆化は、理解し解決すべき問題である。アルミ合金において、水素が析出物界面に蓄積し脆化の原因となっていると考えられている。しかし、き裂付近の水素分布と応力場の局所的な相互作用について、空間的な複雑さを考慮した定量的な知見は明らかでない。本研究では、結晶塑性有限要素法と水素拡散解析を組み合わせたマルチモーダル3次元画像ベースシミュレーションを用い、実際のき裂近傍の応力分布と、それが水素分布に及ぼす影響およびき裂発生確率に及ぼす影響を捉えることを試みた。その結果、粒界き裂は、その先端近傍の水素蓄積により、MgZn析出物の半整合界面の凝集エネルギーが低下した領域で擬へき開き裂に遷移することが分かった。この結果は、本シミュレーション手法がナノスケールの剥離とマクロスケールの脆性破壊の橋渡しに成功したことを示すものと考える。
Tang, J.*; Wang, Y.*; 藤原 比呂*; 清水 一行*; 平山 恭介*; 海老原 健一; 竹内 晃久*; 上椙 真之*; 戸田 裕之*
Scripta Materialia, 239, p.115804_1 - 115804_5, 2024/01
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Nanoscience & Nanotechnology)Al-Zn-Mg-Cu合金の外部および内部水素(H)の組合せによって誘起される応力腐食割れ(SCC)の挙動をその場3次元評価技術を使い系統的に調べた。Al-Zn-Mg-Cu合金のSCCは水素濃度が臨界値を超える潜在的なクラック発生領域で発生・進展し、Hがナノスケール-MgZn析出物界面での原子結合を弱め巨視的な割れを引き起こしていることが分かった。さらに、水環境からき裂へ浸透した外部Hが、き裂先端近傍に勾配を持つH影響ゾーンを作ることでSCCにおいて重要な役割を果たすことや、あらかじめ存在する内部Hが、塑性変形に伴いき裂先端に向かうことでSCCにおけるき裂の発生と進展の両方に関与することも分かった。
甲斐 哲也; 篠原 武尚; 廣井 孝介; Su, Y. H.; 及川 健一
非破壊検査, 67(5), p.209 - 216, 2018/05
RADENの機器構成とその役割、及び中性子ラジオグラフィ、トモグラフィの実例を示し、解説を行う。また、パルス中性子を利用した、ストロボ撮影、中性子共鳴吸収イメージング、ブラッグエッジイメージング、偏極中性子イメージングについても、手法の解説と簡単な測定例の紹介を行う。
木島 滋; Leonard, A. W.*; 石島 達夫*; 清水 勝宏; 鎌田 功*; Meyer, W. H.*; 櫻井 真治; 久保 博孝; 細金 延幸; 玉井 広史
Plasma Physics and Controlled Fusion, 43(7), p.959 - 983, 2001/07
被引用回数:30 パーセンタイル:66.91(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uのボロメータ計測とダイバータ放射の2次元トモグラフィー(画像処理)解析に関する報告である。真空容器内蔵型を改良し、さらにトモグラフィー処理プログラムの開発に成功した結果、ダイバータ放射の2次元分布画像が得られるようになった。解析の結果はJT-60Uのダイバータ配位と整合がとれており、別途測定した放射幅の結果とも矛盾のない分布であった。JT-60Uの代表的な実験結果の解析から次のようなことが明らかになった。密度の高い長パルスのHモード放電では、内側から外側にかけてほぼ一様なダイバータ放射の分布が実現できていること、また負磁気シアモードへの不純物注入実験では、ネオンよりアルゴンの方がよりコアプラズマに近い高温部まで広範囲に放射冷却作用が行っている様子などを可視的にとらえることができた。
伊丹 潔; Coad, P.*; Fundamenski, W.*; Ingesson, C.*; Lingertat, J.*; Matthews, G. F.*; Tabasso, A.*
Journal of Nuclear Materials, 290-293, p.633 - 638, 2001/03
被引用回数:9 パーセンタイル:56.08(Materials Science, Multidisciplinary)MkIIGB型改造後のJETにおいて、ダイバータ領域を接線方向に見込むエンドスコープ光学系に取付けてあるD及びDのラインフィルタ付きのCCD TVカメラの画像から、2次元のD及びDの発光分布を計算するトモグラフィーを開発した。そして、ダイバータデタッチ時の2次元のD及びDの発光分布、再結合の様子を調べた。デジタイズしたビデオ画像は、ダイバータからCCD TVカメラへの光路上の発光分布の積分である。したがって、ビデオ画像のそれぞれのピクセルの強度は、発光分布とグリッドを線積分する係数である形状マトリックスで決められることになる。この形状マトリックスをSVD法で解いて、2次元のD及びDの発光分布を求めた。相対較正は、ほとんど同一視野を見込んでいるD及びDの強度を測定する分光器からのデータとの規格化によった。2MA,3Tでビーム加熱入力2.1MWの密度限界実験放電において、2次元のD及びDの発光分布を求めた。Dの発光は内側ダイバータから強くなる。ダイバータ板直前でD/Dのライン強度比が0.06まで大きくなり、再結合過程の増大とともに内側ダイバータでの完全デタッチ現象がおこる。また、外側ダイバータにおいても、内側ダイバータで完全デタッチ後に、同様な変化を起こすが、その直後にディスラプションに至る。
福山 裕康*; 杉山 僚
JAERI-Tech 2000-058, 33 Pages, 2000/11
大型結晶を開発するためには、結晶育成中に生じる内部の微少欠陥を測定・評価し、より高品質の結晶育成を行う技術開発が不可欠である。そこで、微少欠陥を非破壊で検知できるレーザートモグラフィー法の開発を行った。光学特性が異なるサンプルを精度良く測定するために、測定手法の最適化を行った。欠陥測定を行い、ガラス,YAG,Sapphire,Ti:sapphire結晶の欠陥密度は、各々210,510,110,110個/cmとなった。また、Ti:sapphire結晶について欠陥密度のドープ濃度依存性を測定した結果、濃度の増加とともに欠陥密度も増加する傾向を示すことがわかった。さらに、HEM法によって育成された結晶の欠陥密度は6.410個/cmとほかの育成方法に比べて1桁以上小さい結果を得た。
渡辺 俊樹*; 真田 佳典*; 藪内 聡
JNC TY7400 2000-001, 72 Pages, 2000/03
本研究では、地下に電磁波エネルギーを送り込み、それに対する地下の応答を観測することにより地下構造を解析する地球物理学的調査において、正弦波的に変化する電磁エネルギーの周波数を高精度に制御し、連続して長時間地下に送り込む手法について研究開発を行った。本手法を採用することによって、調査深度の拡大や解析精度の向上ならびに調査機器の小型化を目指した。本報告書は本研究テーマのうち数値シミュレーションおよびデータ解析技術に関する研究の報告である。電磁波動現象は周波数によって挙動が大きく異なるため、周波数が数HZ数KHZ程度の低周波数を利用した電磁探査法および周波数が数十MHZ数GHZ程度の高周波数を利用した地下レーダー法のそれぞれについて電磁波動現象のシミュレーションを行った。次に、本調査手法の主な適用対象を岩盤内のフラクチャおよび含水破砕帯と想定し、地下レーダー法による岩盤内の微細構造の検出の可能性について検討した。次に、計測した電磁波動データから岩盤内部の物性値分布を求めるインバージョン解析手法について、数値実験および実データへの適用を行った。さらに、高分解能な時間-周波数解析アルゴリズムについて検討した。
新沼 岩保*; 相澤 隆生*; 伊東 俊一郎*
JNC TJ7420 2000-006, 54 Pages, 2000/03
本業務は弾性波トモグラフィ調査技術開発の一環として、サイクル機構所有のスパーカー振源を用いて取得した弾性波トモグラフィデータの解析を行ったものである。本業務の目的は、花崗岩中に存在する透水性割れ目の分布や断層の広がりを調査する手法としての弾性波トモグラフィ調査の有効性を把握することである。本報告書は、これらの業務内容についてまとめたものである。岐阜県瑞浪市明世町月吉にある核燃料サイクル開発機構東濃地科学センターの正馬様洞鉱業用地におけるMIU-1号孔及びMIU-2号孔を利用して、弾性波トモグラフィデータの取得作業が行われた。MIU-2号孔にハイドロホン型受振器を展開し、MIU-1号孔においてスパーカー振源を設置し、弾性波トモグラフィデータとして3つのデータセットが取得されている。解析では、データセットについて、P波速度層解析を行った。観測波形データからの初動読み取りは、解析精度に影響を及ぼすノイズ等の除去作業を行った後、AIC算出による自動読み取りを適用し、客観的判断基準に基づいて走時データを作成した。弾性波トモグラフィ解析は、初期モデルを作成しインバージョン計算を行い、最適モデルに収束させる方法を用いた。Annealing法による解析を行い、両者を比較検討した。また最終解析断面について検層データとの対比を行い、透水性割れ目および断層分布の連続性の検討を行った。また透水性割れ目に起因するチューブウェーブの抽出も行った。
中嶋 智*
PNC TJ7725 98-001, 68 Pages, 1998/05
1.目的本件では、深度1,000mまで掘削された試錐孔を複数用いて、岩盤の弾性波速度の2次元あるいは3次元的な分布を解析する弾性波トモグラフィ調査に使用するために、水中での瞬間放電を利用することにより、試錐孔を傷めることなく弾性波を発生できる試錐孔内用震源(スパーカー)を製作した。2.方法本装置は、既存のスパーカー製作技術を基にし、小口径の試錐孔でも使用できるように外径を80mmに押さえ、また取り扱いを容易にするために、孔内機器は3分割できる様に設計、製作した。製作後、本装置が弾性波トモグラフィー調査に適用可能か検討するために、既存の試錐孔で弾性波トモグラフィーデータ取得試験を実施した。3.結果本装置は、室内試験及び実孔井試験により製作仕様を満たす性能を有することを確認した。また、弾性波トモグラフィーデータ取得試験の結果、本装置により弾性波トモグラフィーデータが取得できることを確認した。
米田 吉宏*; 高原 弘幸*; 中村 直昭*; 秋山 眞介*; 守屋 俊文*; 根木 健之*
PNC TJ1380 97-001, 1338 Pages, 1997/03
釜石鉱山における原位置試験の第2フェーズ(H5H9年度)では、次の5つの領域が研究対象とされている。すなわち、(1)深部地質環境特性の把握(TASK-1)、(2)深部岩盤における掘削影響領域の評価(TASK-2)、(3)結晶質岩中の水理・物質移行特性の把握(TASK-3)、(4)人工バリアに関する研究(TASK-4)、(5)地震に関する研究(TASK-5)である。本報告書は、主に(1)の深部地質環境特性の把握を目的として実施された調査・試験結果をまとめたものであり、同時にこれは他の研究のための基礎的な資料を提供するものである。本年度は大別して3つの調査項目からなり、以下のような成果を得た。(1).割れ目充填物の年代測定:割れ目充填物中の変質鉱物であるセリサイトのKーAr年代測定を実施した。その結果、同試料のフィッション・トラック年代よりも15Ma以上古い年代値が得られた。同試料では他の割れ目の影響や再動・再変質等の影響を被っていないことから、割れ目充填物は栗橋花崗閃緑岩体の冷却過程において形成され、岩体同様に徐々に冷却したものと推定された。地質構造および割れ目形成史のまとめ:現在迄に取得されている地質データを見直し、原位置試験場周辺の地質構造や割れ目特性、充填物・変質部の鉱物・地化学特性、形成史についての取りまとめを実施した。弾性波トモグラフィー:KF-1、2孔周辺における割れ目帯およびみずみちの検出を目的として弾性波トモグラフィーを適用し、解析には2種類の手法を用いた。その結果を比較検討したところ、地質観察(NW坑道周辺及びKF-l、2孔)で推定される割れ目帯、流体流動電位法(KF-1孔)においてSPのアノーマリーが検出された領域、流量検層(KF-l、2孔)で多くの湧水が確認された区間において両解析手法ともに低速度帯の存在が認められ、弾性波トモグラフィーが割れ目帯及びみずみちの検出技術として有効な手法であることが明らかとなった。(2).降水量・気温・坑道湧水量・間隙水圧の経時変化の把握:KG-1孔の間隙水圧の経時変化と降水量に関連性があることが認められた。また、KD-90坑道とNW坑道周辺における間隙水圧の観測から550mL坑道内に存在する高木圧帯の連続性が推測された。KF-1,2孔、KCH-l,2孔における水理試験:これらの試錐孔において流量検層、PNC式
not registered
PNC TY1569 98-001, 34 Pages, 1996/03
坑道掘削に伴い周辺岩盤の力学的、水理学的物性が変化すると考えられる。このような物性が変化した岩盤領域は、新たな物質の移行経路となる可能性があるとともに、坑道の力学的安定性に影響をもたらすと考えられる。このような観点から坑道掘削に伴う周辺岩盤の物性変化の範囲や程度を定量的に評価することが重要である。しかし、坑道掘削に伴う岩盤の物性変化を計測・評価する手法は確立されているとはいえない。このため、掘削に伴う物性変化に関する評価手法の開発を目的として、資環研との共同研究を開始した。共同研究においては、資環研が評価手法の開発に関する室内試験および原位置試験を実施し、動燃事業団が掘削に伴う物性変化を把握するために、東濃鉱山において掘削影響試験を実施するという分担とした。本研究期間での目的は、以下のようにまとめることができる。・室内規模での比抵抗計測実験により、計測手法の妥当性と精度の確認ならびに原位置計測への適用性の可能性について検討する。・東濃鉱山北延NATM坑道掘削予定位置周辺で採用した岩石コアを用いて室内試験を行い、当該岩盤を構成する岩石の基礎物性データと破壊特性を把握する。・坑道掘削の地山状態に対する影響を評価するための事前調査として、原位置比抵抗トモグラフィ調査を実施し、坑道掘削前の岩盤の比抵抗分布を把握する。
石田 章司*; 山内 政也*
PNC TJ7393 96-001, 88 Pages, 1996/03
東濃鉱山北延NATM坑道においては、機械掘削影響試験が実施されている。弾性波トモグラフィー調査も試験の一環であり、坑道掘削による岩盤の掘削影響領域を、弾性波速度分布を指標として把握しようとするものである。調査地では、すでに坑道掘削前に弾性波トモグラフィー調査が行われており、本調査の目的は、その事前調査の結果と比較するための試料を得ることである。そこで、掘削直後の坑道周辺の岩盤を対象として、弾性波トモグラフィー調査を実施し、坑道周辺の弾性波速度分布を求めた。なお、受振点・起振点配置は事前調査と同一とした。測定の結果、おおむね良好な波形記録を得ることができた。さらに、解析の結果、解析領域の全体的な速度分布を求めることができたほか、掘削した坑道の近傍では、一部で、その周囲に比べて速度の小さい領域が検出された。得られた速度値は、おおむね2.02.6KM/SEC 平均値は2.33km/secであった。また、解析結果の走時残差も十分小さな値となり、信頼性の高いものであるといえる。
杉原 弘造; 大石 清隆; 榊 利博; 石島 文代
PNC TN7410 94-049, 105 Pages, 1994/09
岩盤中に立坑が水平坑道などの空洞を掘削するのに伴い発生する、力学的・水理学的な特性・条件が変化した空洞周辺の岩盤領域(以下、掘削影響領域という)は、地下施設の設計・建設や安全性の評価において、考慮すべき重要な要素のひとつと考えられる。動燃事業団が地層科学研究の一環として、これまで東濃鉱山において実施してきた掘削影響研究の結果、掘削影響領域のひろがりや掘削影響領域の発生に関係する要因なとが明らかとなった。しかし、これらは発破により坑道を掘削した場合の岩盤への影響を評価した試験の結果であるため、機械による掘削影響試験を行い、掘削影響領域の工法依存性を評価することとした。あわせてこれまでに掘削影響研究のために改良・開発した機器や、これまでの掘削影響研究で評価されていない機器・手法の掘削影響領域に関する情報がそろい、地下施設の支保の設定、建設方法の船艇、地下水の水理や岩盤の力学的安定性など安全性の評価に必要な情報が取得できると考えられる。機械による掘削影響試験は、平成4年度に計測用の坑道の掘削から開始した。平成5、6年度に事前調査・解析、平成7年度に機械(ブームヘッダ)による坑道掘削を行い、掘削中の調査および事後調査・解析を実施する計画である。平成5年度の事前調査・解析の目的は、1)試験坑道周辺岩盤の掘削前の力学的・水理学的な特性・条件を把握すること、および、2)数値解析により坑道掘削に伴う岩盤の変位や応力変化を予測することである。平成5年度に実施した事前調査・解析は、1)室内試験、2)コア観察および孔内壁面観察、3)孔内載荷試験、4)透水試験、5)弾性波トモグラフィー調査、6)比抵抗トモグラフィー調査、7)初期応力測定、8)事前解析である。この報告書では、平成5年度に実施した事前調査・解析の内容と結果について報告する。
新見 健; 大澤 英昭; 柳沢 孝一; 杉原 弘造; 吉田 英一; 瀬尾 俊弘; 北山 真
PNC TN7410 94-022, 190 Pages, 1994/03
釜石鉱山における地層科学研究は、地下深部の地質環境特性に関するデータの取得、現象の理解、その現象解析モデルの開発・確立、および調査試験技術の開発・確立を目標として行われている。昭和63年度から開始された5ヵ年計画(以下、第1フェーズと呼ぶ)では、地下の基礎的な地質環境特性の把握と現象の解析および現有調査試験技術の適用性の確認の2つを目的に調査研究を行った。試験実施場所は、栗橋花崗閃緑岩中に開削された釜石鉱山550mレベル坑道(地表下300m)の奥の2本の既存水平坑道およびその近傍約200m四方の範囲である。この他に、地表から掘削した試錐孔を利用した。また、地震観測については、550mレベル坑道およびその他のレベルの坑道にも地震計を設置して観測を行った。その結果、地下の岩盤では水理的異方性が存在すること、それが岩盤中の割れ目の方向に関係していること、その調査のためにはレーダートモグラフィーが有効であることがわかった。地下水の起源は降水であること、トリチウムの分析結果からは、その滞留時間は少なく見積もっても40年以上を示す地下水が存在することが明らかにされた。また坑道掘削に伴い岩盤は弾性挙動をすること、岩盤特性の変化が生じる範囲は坑道壁面から2m程度であることがわかった。地震の研究では地下での揺れが、地上に較べて半分程度になることが判明した。岩盤内に充填したベントナイトの挙動に関して膨潤圧等のデータが得られた。
鶴 大悟*; 岡本 孝司*; 班目 春樹*; 文沢 元雄
The 4th Triennial Int. Symp. on Fluid Control,Fluid Measurement,and Visualization; FLUCOME 94, 0, p.971 - 976, 1994/00
高温ガス炉配管破断時空気浸入挙動解明の一環として安定成層流の密度分布を求める手法を開発した。本手法では密度分布を素密度分布の和として表し、素密度分布の組合せの最適化手法として、遺伝アルゴリズムを用いた。これにより、少数のマッハツェンダ干渉画像から高精度の3次元密度分布を再構築することができた。
not registered
PNC TJ7449 91-002, 580 Pages, 1991/05
岩盤における立坑等の坑道の掘削は岩盤本来の力学的・水理学的特性に影響を与え,また坑道周辺の水理環境の変化を促し,地下水流動へ影響を与える。したがって,立坑掘削による岩盤および周辺地下水への影響を正確に把握し,評価することは非常に重要である。立坑掘削影響試験は,これらの影響を既存の掘削技術,計測技術,評価技術を用いて計測し,評価を行うことを目的としている。このような目的のもとに,昨年度は「立坑掘削影響試験のうち岩盤挙動の調査(II)」として,動力炉・核燃料開発事業団中部事業所,東濃鉱山において,実規模の立坑(内径6m,深さ150m)を新規に建設し,立坑の掘削前から深さ25mまでを対象として,立坑掘削前の周辺地盤の弾性波探査,傾斜計による立坑掘削中の周辺地盤の変位計測および支保工の応力,覆工に加わる背面土圧の計測を実施した。今年度は,さらに立坑の掘削を進め,覆工と周辺岩盤の挙動の測定および力学・水理学的特性の変化の測定を実施した。前者は,覆工の応力・変形測定および周辺岩盤の変位測定から成る。後者は,変形特性・透水係数・弾性波速度の測定,ボアホールテレビによる亀裂観察および室内試験から成る。これらの調査・試験結果は,立坑掘削による影響領(緩み領域)の規模や物性の変化等に着目して評価され,調査・試験結果の一部は,空洞掘削に伴う周辺岩盤の挙動を把握するための解析に供された。
杉原 弘造*; 二宮 康郎*
PNC TN7410 90-009, 45 Pages, 1990/02
地層処分の性能評価において、掘削による岩盤への影響を正確に把握することは非常に重要である。本研究の目的は、既存の掘削技術、評価技術および計測技術を用いて、空洞掘削時の周辺岩盤挙動の計測・評価を行い、それらの精度や有効性を探り、処分場建設・閉鎖時におけるこれらの技術の適用可能性と、今後の技術開発項目の検討を行うことにある。このような目的のもとに、堆積岩盤中に長さ30mの坑道(2.5x2.5m)をNATM工法により掘削し、岩盤の変形、ロックボルト軸力、透水係数および間隙水圧の計測を実施した。この坑道を計測坑道とし、これに平行して3.0x3.0mの試験坑道を支保工としてロックボルトのみを用いて掘削した。そして初期値を採ることに力点を置いて、岩盤変位、弾性波速度、透水係数、初期応力について原位置計測を実施した。これらの試験・計測結果は事前に行った予測結果と比較し、地質観察データに基づき評価し、トンネル掘削時の坑道周辺岩盤の挙動と緩みの関係について考察した。この結果坑道周囲に弾性波の低速度域が発生し、この部分で透水性が変化していること、この部分の変化が大きいことがわかった。解析においては、室内試験結果に基づく数値解析により、概略の挙動予測ができ、これに初期地圧計測結果と坑道周囲の変化領域を考慮することにより、かなり正確に試験結果が説明できた。しかし、坑壁近傍の力学的、水理学的特性の測定方法や、力学的特性変化と水理学的特性変化の関係、緩み領域発生に係わる現象の解明等が今後の課題として残っている。
武田 精悦*
PNC TN7410 90-004, 41 Pages, 1989/12
ストリパプロジェクトの第2フェーズでは、処分場サイト研究のため、第1フェーズに引き続き、手法と技術に関する開発を継続した。クロスホールの研究は、以前には到達できなかった信頼性と現実性でもって結晶質岩中の割れ目を調査することが可能であることを示した。ストリパ研究サイトにおける地下水の流れは、地球物理学的手法によって把握された主要な割れ目中に集中することが明らかにされた。その主要な割れ目は幅広い板状で、高低透水係数のパッチ状の部分を含む。ストリパにおいて、地下水組成に関するデータを考慮し、別れ目水理、地下水のトレーサーの移行に関する詳細な研究を進めることにより、割れ目系結晶質岩での地下水の流れに関する知識は大きく増大した。ストリパでの研究は、割れ目系にとって基本的な幾何学的特性や水理特性に関する分布の特徴とそのパラメータが決定できるデータを取得・解析できること、従って性能評価研究に必要な経験の一部として、あるサイトを他のサイトと比較できることを示した。移行の試験は、地下水の流れが岩盤中で非常に不均一に分布することを示した。それはトリチウムの測定と合わせ、流れの多くの部分が他のチャンネルからほとんど独立したチャンネルで起こっているという考えを強く支持する。今後は割れ目系結晶質岩での流れを記述する適当な数学モデルの開発にさらに大きな努力を払う必要がある。ストリパでの水理地球化学研究は又、溶質のソースとして新しく母岩中の流体包有物を考える必要があることを示した。ストリパでは溶質の年代は地下水の年代と全く異なり、それより数億年古いかもしれない。さらにこの溶質は全間隙率(total porosity)とも関係している。流体包有物は余剰の(residual)又は流れに関係のない間隙(non-flow porosity)だが、それは応力場の変化によって引き起こされる微少割れ目を通じ、流れの間隙率(flow porosity)の一部となると思われる。ストリパにおいて、岩盤中の人工による開削からの水の流れの密封と制御(redirection)について試験を行った結果、様々なプラギングと密封試験によってそれが現実性のあることが判明した。粉末を高度に圧縮して適当な形にしたNaベントナイトは、処分場の試錐孔、シャフト、トンネルを密封する上で非常に実用的であることがわかった。初めは局所的に未飽
甲斐 哲也
no journal, ,
RADENの機器構成とその役割、及び中性子ラジオグラフィ, トモグラフィの実例を示し、解説を行う。また、パルス中性子を利用した、ストロボ撮影, 中性子共鳴吸収イメージング, ブラッグエッジイメージング, 偏極中性子イメージングについても、手法の解説と簡単な測定例の紹介を行う。
冨永 亜希; 菖蒲 敬久; 佐藤 志彦; 辻 卓也; 松村 大樹; 城 鮎美*; 桑水流 理*; 宇埜 正美*
no journal, ,
イメージング法とXAFS法の特徴である元素選択性に着目し、対象となる元素の吸収端近傍のエネルギー走査を行い、対象となる元素を多く含んだ利用域の特定、及びその結晶構造、価数といった情報を取得するCT-XAFS法をBL22XUに構築することを目的として開発を行った。本研究では、共晶反応を利用し1800CでUOとBOを溶融凝固させて作成した模擬燃料デブリに放射光を照射し、X線CT法により内部観察を行った。内部を確認した後、U-LIII端周辺のエネルギーでCT像を取得した。